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Tech Report  クリーンヒッター理論3

クリーンヒッター理論

今月は、まず初めに質問をしたい。

君はガンのどこに引かれるのだろうか?1人1人に何らかの理由というか、きっかけがあるはずだ。まず、この質問に答えてから続きを読んでくれると非常に嫡しいよ。「なんでガンに興味があるのかな・・・」1度はジックリと考える価値がある。ぼくは高校生時代、物理が好きだった。大学生の頃には心理学に関する本をよく読んだ。『物の理』と『心の理』の2つが森羅万象を掌っていると考え、信じたからだった。人が物を、またはそれ以外の何かを欲しがるのには理由がある。必ず。ところで、ガンによく似たものにバイクがある。ぼくはバイクそのものには興味を持ったことはないのだが、それを欲しがり、乗ってみたいという人の気持ちはよくわかる。ある心理学者はこう述べている。「男には、元来"より強く"とか'"より速く"といった願望がある。これは原始時代ににおいて、直接生沽に関わる問題であったことのなごりと考えられる・・・」バイクというのは数々の奇跡を起こすことができる。100m走の世界記録は10秒弱だ。これだけのタイムを出すためには、生まれながらにして持った才能プラス気の遠くなるようなトレーニングの積み重ねが不可欠のはずだ。ところが、一端バイクを手にするや、鼻歌まじりにカール・ルイスをブッちぎれるのだ!マラソンの世界記録がどれほどかは知らないが、50ccのミニバイクがあれば誰でも新記録を作れるはずだ。真に奇跡としかいいようがない。話をガンに戻そう。

ガンではバイクのように走ることはできないが、想像をこえたパワーを生み出してくれる。素手で牛を倒すということは、これまた才能プラス並み外れたトレーニングの積み重ねが必要のはずだ。しかし、ガンを扱い慣れた人ならば牛はおろかライオンや象ですら一発で死に至らしめることも可能なのだ。これまた奇跡。ガンとバイクはまったく別分野の製品でありながら、共通点は驚くほど多い。特に、"凡人をスーパーマンに変身させる"という共通点は、そのままそれぞれの魅力になっている。もしバイクの最高速度が20km/hで、パワーも0.1馬力。そのうえ10km走る毎に1時間の休憩が必要だとしたら、はたして今ほどの人気が出ただろうか?ガンについても同じことがいえる。もし、ピンポン玉を5m離れてぶつけられる程度のパワーと、5m離れたらタタミに命中させるのがやっとの精度だとしたら、今ほど人に求められるだろうか?たぶんどちらも無理だろう。ガンもバイクも人間の能力をはるかに越えていて、誰が手にしてもその能力を発揮するからこそ魅力にあふれているのだ。

●モデルガンの後を追うエアーガン

エアーソフトガンの進歩には目覚しいものがある。この1,2年間で項点に達してしまったといえるかもしれない。BB弾も出尽くした感がある。ガスを利用してセミ,フルオートで撃てるものもあれば実物とソックリの外観を持つものもある。マニアとしては嬉しい限りだが、どうしても5年前のモデルガン業界を思い出してしまう。まあモデルガンに比べたら数段レベルの高いオモチャであるエアーガンだから、急激に下火になることはないと思うが・・・。各メーカーは少しでも売れる製品を作りたがる。そのため、外観やメカニズムを実物に近付けたり、ガスを利用して連射できるガンを作るわけだ。これは良いことに違いないが、何かが欠けているような気がする。ガンの最大の魅力はパワーと命中精度なのだから、この2つを実物並みにしてしまうのが目指すべき真の方向ではないだろうか。「バーカ!何を考えてるんだ。そんなことをしたらKサツ行きじゃないか」こんな反論がすぐに出るだろうね。確かにパワーに関しては法律があって、やたらと上げられはしない。しかし命中精度はいくら高くしても問題ないのだ。たとえ100m先の1円玉に命中するエアーガンを作っても問題はない。100m先の1円玉は無理としても、10m先の10円玉なら不可能だとは思えない。もし、10m先の10円玉に命中するだけのエアーガンが完成したら、それはもうオモチャであってもオモチャではない。なぜなら実銃とエアーガンを区別しているのは2条件しかないからだ。1つはパワーの差。もう1つは命中精度の差だ。ここらで本格的なオモチャが登場してくれてもいいと思うのだが。


●クリーンヒッター・マークII

実物のコピーではなく、メーカーがオリジナル・デザインのエアーガンを出す可能性はほとんどない。実物にないものを作ってもダメというわけだ。人気のあるモデルを作ればまず売れる。メーカーは趣味で製品を作っているのではないのだから、売れない製品は作りたくない。だが本当にオリジナル・デザインのエアーガンは売れないだろうか。ぼくは新しいユーザーを狙える製品になるような気がしてならない。例えば実物のライフル銃やハンドガン、エアーライフルやエアーピストルを所持している人たちはどうか。息抜きや軽い練習用として利用してくれる可能性は大いにある。精神統一が基本のスポーツだけに、10mで10円玉の精度があれば喜んで手にしてくれるだろう。値段だって\2〜30,000してもよい。それだけ当るとしたら安いくらいだ。今回クリーンヒッター・マークIIともいえる"スコアー・マスター"を発表する予定だったが、ぺ一ジが半分になってしまったために次のチャンスにしよう。3ケ月間にわたってクリーンヒッターの秘密を書いたわけだが、君たちの中には疑間が多く残ったことだと思う。そこで君たちの疑問に応える意味で、もう1度クリーンヒッターの秘密・PART1-3を読んで質間のある人は、次の要領で質問を送って下さい。

1:質問。2:PARTユ-3を読んでの感想。3:今後メーカーに作ってほしいエアーガン。

1の質間は1人1つにして下さい。2は簡単に書いてもらえば充分だ。3は機種名を書いてもいいし、とにかく自分の希望を書いてほしい。例えば『ブローバックして排莢し、次弾をチェンバーに送り込むという本格的なもの』だとか、『バーストショットの可能なM16A2』という感じで。ぺ一ジがないので、今月は君たちに宿題を残してオサラバしよう。図のようなバレル(ロールピンじゃないぜ)を使うと、カートリッジ式のハンドガンの場合命中率はグーンと上がる。なぜでしょうか?答えは次回に。

PS12月15日。福岡のスワットさんでシューティング・マッチが行なわれる。その名も『SWATCUP』。・・・ウーン、久びさに血がさわぐゼ。といっても、残念ながらぼくは行けないんだ。だけどぼくからのプレゼントがあるぞ。優勝者1名に、クリーン・ヒッターをプレゼントするかんに。みんなして遊びに行こうぜ。

 


PART1:クリーンヒッターの秘密コンバットマガジン1985年11月号より転載

PART2:グルーピングの謎を追うコンバットマガジン1985年12月号より転載

PART3:クリーンヒッター・マークUコンバットマガジン1986年1月号より転載

番外編

クリーンヒッターの秘密総集編 PART1
コンバットマガジン1986年8月号より転載

クリーンヒッターの秘密総集編 PART2
コンバットマガジン1986年9月号より転載


※20年前の記事ですので現在では間違っていることもあるかもしれません。が、理論的に追求する姿勢は今も昔も変わらないと思います。



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