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新型ターゲットペーパーの
ダウンロードを始めました

新しいターゲットペーパーはA3サイズでプリントすると罫線の間隔が1cmになるように作られています。
文字をクリックするとPDFファイルがダウンロードできます。


Tech Report  十兵衛軍曹の狙撃講座

KSC HK53
  1. 第一回「十兵衛軍曹の射撃講座:その1」

  2. 第二回「十兵衛軍曹の射撃講座:その2」

  3. 第三回「十兵衛軍曹の射撃講座:その3」

  4. 第四回「十兵衛軍曹の射撃講座:その4」

  5. 第五回「十兵衛軍曹の射撃講座:その5」

  6. 第六回「十兵衛軍曹の射撃講座:最終回」

  7. 第七回「十兵衛軍曹の射撃講座:補習編」

■十兵衛軍曹の射撃講座:補習編■


前回で、終わりにしようと思ったのですが、『補習編』を行うことになりました。

理由は、ずいぶん前にサバイバルゲーマーのライフル調整を見ていて、目の玉が飛び出るほどビックリしたことがあったからです。その人はライフルを固定して試射を行っていました。それはいいのですが、なんと!その人は1発撃つごとにスコープのクリックを、いちいち動かすのです。距離が8mくらいならともかく、狙っていたのは40m以上先の細い木の幹。ものすごい自信家です。この人は多分、ライフルを固定して撃っているという安心感で
「今のは絶対に中心に当たらなくては、おかしい!」
と思ってしまったのでしょう。ちなみに肩付けはグラグラで、トリガーは指の関節で引いていました。
みなさんは、この様なライフルマンにならないよう気をつけて下さい。

「クリック調整」 軍隊用語では「零点規正」などともよばれていますが、これらは「会心の一撃」などという、射手の勝手な思い込みだけで調整するものではありません。「射撃の世界」は常にシビアで、客観的です。正しい調整法は、何発か撃った後の平均的な集弾ポイントを確認した上で、最終的には、そのポイントを中央に集めるようにクリックを修正していくものです。

自衛隊を例にあげますと、まずは標的に対して5発の射撃。その集弾を元にクリックをして、調整後に5発の射撃で試射終了。クリックの最終調整は後半の5発の集弾データを元に仕上げるので、ここで、集弾パターンがつかめないと、本射で大失敗します。

30mチャレンジでは試射は10発のはずなので、前半に5発撃ってからクリックし、後半の5発でクリックを完全に終了させるのが理想的だと思います。ライフルの仕上がりに自信のない人は、5発、4発、1発と分けるのもよいでしょう。ただし、最後の1発は「確認」の1発です。その1発で、新たにクリックするようなマネはあまりにも素人くさいのでやめましょう。

それから、これは余談ですが、サバイバルゲーマーの多くに、試射なのか?残弾処理なのか?適当な空き缶などを遠くから狙って、一生懸命、狂ったように300発ぐらい弾を撃ち込んでいる人を時折見かけます。命中精度の全責任を、ライフルだけに押し付けそうな人ほど、その傾向があるようですが、あれはサルがセンズリしているみたいで、ライフルマンの行いとしては下品です。あまりにも平常心が無さ過ぎます。どうしてもやりたいのなら、5〜6発撃って気持ち良くクリーンヒットさせた時点で、すぐに射撃を終わらせて下さい。ヒットした後の「調子に乗って、もう一発!」は絶対にお勧めしません。なぜなら、射撃練習で深層心理の部分に一番強く残るのは、最後に撃った弾の記憶だからです。

大袈裟に感じるかも知れませんが、射撃というのは、それぐらい「精神面」が重要視されている世界なのです。

では、これで「補習編」も終わります。今度こそ完全に最終回です。ご愛読有難う御座いました。・・・・・完

 

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